【Nontitleその後】全6社の事業を徹底追跡!成功と失敗の明暗を分けた理由とは?シーズン6はどうなる?

一攫千金を夢見る起業家たちが、自らの事業プランを胸にしのぎを削る。
人気YouTubeヒカルさんと格闘家朝倉未来さん主催で生まれたビジネスリアリティショー「Nontitle」。
番組が生み出す熱狂と人間ドラマに、多くの視聴者が釘付けになりました。

しかし、番組で勝利を掴み、華々しく事業をスタートさせた彼らの「その後」を知っていますか?

「あのヘアドライヤー、今も人気なのかな?」
「応援していたあのチームの事業はどうなったんだろう?」

この記事では、そんなあなたの疑問に答えるべく、Nontitleから生まれた全6社の事業の現在地を徹底的に追跡しました。

成功裏にM&A(企業買収)を達成した企業から、惜しまれつつサービスを終了した企業まで。
彼らの軌跡を辿ることで、リアリティショーという特殊な環境から生まれた事業が直面するリアルな現実と、成功と失敗の明暗を分けた要因が見えてきます。

この記事を読めば、「Nontitleのその後」に関するすべての情報が手に入ります。

目次

一目でわかる!Nontitle発・全6社の現在の状況

まずは、各シーズンから生まれた企業が今どうなっているのか、一覧で見ていきましょう。

スクロールできます
企業名シーズン主要事業現在の事業ステータス
株式会社cadre1美容家電事業活動中(M&Aによる子会社化)
株式会社TELESA2化粧品事業活動中(独立ブランドとして拡大)
株式会社Mr.STICK2メンズコスメサービス終了予定
株式会社HOJOJO3マッチングプラットフォーム開発停滞
WINGS4通信制高校事業事業撤退
株式会社Grand Bleu&Co.Z低カロリー食品事業活動中(高速な市場投入)

事業のステータスはくっきりと明暗が分かれています。

現在も稼働している事業のHPはこちら

それでは、一社ずつその軌跡を詳しく見ていきましょう。

【成功とM&A】シーズン1:株式会社cadre

Nontitleが生んだ最初のサクセスストーリーとして、株式会社cadreは外せません。

番組の知名度を追い風に市場へ参入し、圧倒的な製品力でファンを獲得。最終的には上場企業による買収という、スタートアップの一つの理想形を体現しました。

製品の魅力と市場の評価

cadreの成功を語る上で欠かせないのが、旗艦製品である「cadre hair dryer」です。

発売初日には売上1億円を突破するという衝撃的なデビューを飾りました。

また、Nontitleの仕掛け人でもある人気YouTuberのヒカルさんが自身の動画内で頻繁に使用していることも、その人気を後押ししました。

なぜ、これほどまでに支持されたのでしょうか?その理由は、消費者のレビューから明確に読み取れます。

  • 卓越した性能:「髪が乾くのが圧倒的に速い」「美容室帰りのようなツヤとまとまりが出る」といった声が多数。
  • 洗練されたデザイン:軽量で扱いやすく、インテリアにも馴染むスタイリッシュな見た目が高く評価されています。
  • 高度な機能性:風量や温度の細かな調整などユーザーのニーズに応える多様な機能が搭載されています。

番組の話題性だけでなく、「使ってみたい」と思わせる本質的な製品価値があったからこそ、持続的な成功に繋がったのです。

D2Cと店舗展開のハイブリッド戦略

cadreの巧みな点は、販売戦略にもあります。

当初は自社ECサイトを軸とするD2C(Direct to Consumer)モデルで顧客との関係を築きつつ、ビックカメラや伊勢丹新宿店といった一流の小売店にも販路を拡大しました。

これにより、実際に製品を試したいというニーズに応え、ブランドの信頼性を飛躍的に高めることに成功。そして2025年4月には、マーケティング支援を行うアジャイルメディア・ネットワーク株式会社の子会社となることが決定。盤石な経営基盤を得て、さらなる成長を目指しています。

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【独立ブランドへの進化】シーズン2:株式会社TELESA

シーズン2から生まれたTELESAは、番組の枠を超えて独自のブランドを確立し、着実に事業を拡大している成功事例です。

「Nontitle」からの卒業とリブランディング

TELESAは設立当初、「株式会社Nontitle」という社名でした。

しかし、2024年10月に現在の「株式会社TELESA」へ商号を変更。これは、番組の知名度に頼るのではなく、一個の独立したブランドとして市場で永続していくという強い意志の表れです。

この戦略的な判断が、同社の長期的な成長を支えています。

「タイパ」を捉えた主力製品

事業の核となるのは、シャンプー、トリートメント、ボディソープ、洗顔の機能が一つになったオールインワン製品「シャントリボディ」です。

「とにかくお風呂の時間を短縮したい!」という現代人のタイムパフォーマンス(タイパ)重視の価値観に完璧に応え、特に子育て中の親やジム利用者の間で絶大な支持を得ています。

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オールインワンにありがちな品質への妥協を許さず、高級感のある香りや使用感を実現したことが、高い顧客満足度に繋がっています。

オンラインとオフラインを駆使した多角的なアプローチ

TELESAは公式オンラインストアを基盤としながら、東急プラザ銀座への実店舗オープンや、全国の商業施設でのポップアップストア開催など、オフラインでの顧客接点を積極的に創出しています。

その勢いをさらに加速させたのが、取締役である車谷セナさんの人気投資リアリティ番組『令和の虎(通販版 TigerFunding)』への出演です。

この出演をきっかけに注文が殺到し、わずか3日間で予約待ちが2500人を超えるという爆発的な反響を呼びました。これにより、番組のECサイトでの販売という新たな販路も獲得。メディア露出を巧みに活用し、事業拡大の大きな起爆剤としました。

製品の自動販売機を設置するなど、ユニークなアプローチも展開しており、多様なチャネルを通じて着実にファンを増やし続けています。

会社独自の動画編集サービス

また、TELESAは商品開発のみでなく、ドキュメンタリー動画の動画作成サービスも開始しています!

自社のドキュメンタリーのみでなく、他シーズンのNontitle出演者や、さまざまな企業からのドキュメンタリー作成依頼を受け、より大きな成長を見せていく見込みがあります!

現在(2025/8/21)も新たなドキュメンタリー「TELESA KINGDOM」も発足していてますます目が離せません!

【チームの重要性】シーズン2:株式会社Mr.STICK

同じくシーズン2から生まれたメンズコスメブランド、Mr.STICK。一定期間、事業は続いたものの通販サイトに関しては2025年6月30日をもってサービスを終了することが発表されました。

事業停滞の背景にあったもの

なぜ、事業を停止するという決断に至ったのでしょうか。

その背景には、経営の中核を担っていた主要メンバーの離脱がありました。

ブランドの顔でもあった創業者の一人、「あいちゃん」氏が自身のSNSで「卒業」を公表。

スタートアップ、特に創業初期において、創業メンバーの結束は事業の生命線です。デモデイにて圧倒的策士感を見せ事業開始の立役者となった「あいちゃん」さんの離脱は、顧客の信頼や社内の士気に影響を与え、事業の推進力を失わせる大きな要因となったと推察されます。

Mr.STICKの事例は、製品や市場以前に、「チーム」がいかに重要であるかを物語っています。

【構想と実行の壁】シーズン3:株式会社HOJOJO

シーズン3で高い評価を得た、経営者と専門家を繋ぐマッチングプラットフォーム「HOJOJO」。番組内では3,000万円の投資も確約されたかに見えましたが、その後の道のりは険しいものでした。

サービスローンチの大幅な遅延

2024年6月に法人設立されたものの、当初7月に予定されていたサービスローンチは延期を重ねる状況がありました。

さらに深刻なのは、番組内で約束されたと見られていた投資が実行されていないとの情報がある点です。

製品がなく、その開発資金もないという状況での、事業継続は想像以上に厳しいものだったと推測できます。

「優れた計画」だけでは成功できない現実

HOJOJOの現状は、ビジネスにおける「優れた構想(ピッチ)」と「困難な実行」との間にある大きな壁を浮き彫りにしています。

番組の審査員を唸らせ、デモデイのプレゼンでは圧倒的な実力で勝利を勝ち取ったものの、魅力的な事業計画もそれを現実のプロダクトに落とし込み、投資を受けるという、番組の枠を超えたビジネスのプロセスでつまずいてしまったと考えられます。

いかに優れたアイデアであっても、それを実行する能力と資金が伴わなければ価値を生むことは難しい。

HOJOJOの事例は、ビジネスの普遍的な原則を再認識させる教訓となっています。

【事業モデルの選択】シーズン4:WINGS

シーズン4の勝利チーム「WINGS」が構想したのは、オンライン通信制高校「ウィングス高等学院」でした。しかし、この事業はサービスが市場に出ることなく、計画段階で撤退という結果に終わりました。

撤退の理由

WINGSの事例が特異なのは、失敗の理由が関係者によって明確に公表されている点です。

  1. 資金調達の失敗:事業の立ち上げに必要な初期投資を確保できなかった。
  2. 顧客獲得の失敗:事業の採算ラインに乗る目標生徒数を集められなかった。

資本と顧客という、事業存続に不可欠な両輪が揃わなかったことが、撤退の直接的な原因となりました。

詳細はリーダーであった為国さんが自身でXを更新されています。

リアリティショーと事業モデルの相性

WINGSの失敗は、立ち上げる事業モデルの選択がいかに重要かを示唆しています。

cadre(美容家電)やTELESA(化粧品)のような「モノ」を売るD2Cビジネスは、番組の知名度を活かしてすぐに販売を開始できます。しかし、「学校の設立」という事業は、許認可やカリキュラム開発、そして何より生徒や保護者からの信頼獲得など、膨大な時間と資本を要します

番組がもたらす短期的な熱狂を、こうした長期的な事業の基盤作りに活かすことは極めて困難だったのです。事業アイデアだけでなく、その事業が持つ時間軸や特性が、プラットフォームと合致しているかを見極める重要性を教えてくれます。

【経験者の戦略】Nontitle Z:株式会社Grand Bleu&Co.

最後に紹介するのは、これまでの企業とは一線を画すスピードと戦略性で市場に参入したGrand Bleu&Co.です。

経験豊富な経営者による高速展開

CEOを務めるのは、番組プロデューサーでもあり、season1〜4でメンターを務めた連続起業家の青木康時氏。番組を内側から知り尽くした同氏のリーダーシップのもと、事業は驚異的なスピードで展開されました。

  • デュアル製品戦略
    植物由来のアイス「Dolce Ino」と低カロリー麺「LOCALO Noodle」という2つのブランドを同時に市場へ投入。
  • 著名人を起用したマーケティング
    JOY・わたなべ麻衣夫妻や篠田麻里子氏などをアンバサダーに起用し、一気に認知度を拡大。
  • 迅速なチャネル拡大
    ECサイトでの販売開始後、すぐにUber Eatsやコンビニでの販売を実現。

これは手探りのスタートアップではなく、成功法則を知り尽くした経験者による、計算され尽くした事業展開と言えるでしょう。この事例は、創業者自身の経験と能力が、事業の初期軌道をいかに決定的に左右するかを鮮やかに示しています。

【異例の結末】シーズン5:両者敗退と新たな可能性

これまでのシーズンとは全く異なる結末を迎えたのが、シーズン5です。最終的に両チームともに敗退という、誰もが予想しなかった結果に終わりました。

しかし、ここで番組のルールに大きな変化が訪れます。

従来であれば、敗退したチームは事業を継続できませんでした。

ところが今回は、主催者であるヒカルさんの「投資はしないが、自分たちでやるなら止めない」という言葉により、両チームともに事業継続の道が開かれたのです。

↓後日談としての動画も出されています↓

この結果、寄り添いをテーマとした高卒チームの「Dr.LOVE」は、現在サービスローンチに向けて準備を進めています。

番組での勝利は逃したものの、その情熱と事業アイデアが完全に消えたわけではないのです。この異例の結末は、「Nontitle」が単なる勝敗を決める場ではなく、起業家の挑戦そのものを応援するプラットフォームへと進化していることを示唆しています。

Nontitleはどこへ向かうのか?今後の展望と課題

シーズン5の結末は、番組の未来を考える上でも重要な転換点と言えます。

近年、視聴者からは「ビジネスよりエンタメ性が強くなっている」という声も聞かれるようになりました。

確かに、参加者のキャラクターや人間関係に焦点を当てた演出は増えています。しかし、それはビジネスの厳しさやリアルな葛藤を伝えるための手法とも捉えられます。

その方向性をさらに推し進めるかのように、次回のシーズンでは「Z世代 vs 昭和世代」という、世代間の価値観の対立をテーマにしたコンセプトが掲げられています。

Nontitleは、単なるビジネスコンテストから、多様な価値観がぶつかり合う「ビジネスエンターテインメント」へと舵を切っているのかもしれません。

厳しいビジネスの世界と、多くの人々を惹きつけるエンターテインメント性。この二つの要素をどう両立させ、新たな起業家スターを生み出していくのか。番組の今後の挑戦から目が離せません。

まとめ:Nontitleから学ぶ、成功と失敗の分岐点

これまで見てきた6社の軌跡から、Nontitle発の事業の成否を分けた要因を整理してみましょう。

  1. 事業モデルの実現可能性
    • 成功:すぐに販売できる「モノ」を持つD2Cモデル(cadre, TELESA)。
    • 失敗:立ち上げに時間と多額の資金が必要な複雑なサービスモデル(WINGS, HOJOJO)。
  2. 地道な「実行力」
    • 成功:計画を驚異的なスピードで現実に変えた(Grand Bleu&Co.)。
    • 失敗:計画を実行に移す段階で停滞してしまった(HOJOJO)。
  3. 経営チームの結束力
    • 成功:リーダーシップが安定し、チームが一丸となっている(cadre, TELESA)。
    • 失敗:主要メンバーの離脱が事業の推進力を削いでしまった(Mr.STICK)。
  4. 資金調達という現実
    • 成功:事業価値を高め、M&Aや自己資金で資本を確保した(cadre)。
    • 失敗:事業に必要な資金を確保できずに撤退・停滞した(WINGS, HOJOJO)。

結論として、「Nontitle」は新しいブランドにとって強力な追い風を送る装置であることは間違いありません。しかし、それはあくまで「きっかけ」に過ぎません。

その風を受けて高く飛び立てるかどうかは、本質的な製品価値、事業モデルの適合性、そして何より起業家自身の実行力とチームの結束力という、ビジネスの普遍的な原則にかかっているのです。

彼らの挑戦は、私たちに多くの教訓を与えてくれます。今後も、それぞれの道を進む彼らの動向に注目していきましょう

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この記事を書いた人

エンタメやアイドルが好き!
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